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ストーカーもDVも同根

 引きこもり、ストーカー、DV(家庭内暴力)はいずれも根は似通っていると思います。自分の中にある弱さ、見つめたくないもの受け入れる力が不足している、ということです。

  ストーカーは、相手のことが好きになると、相手も俺のことを好きに違いない。何らかの理由で、それが表現できていないからだと勝手に思い、相手に付きまとい、追いかけるという行動をとります。それは究極のナルティシズムであって、相手が本当はそれが好きでないかもしれないと思うだけの共感力や想像力が決定的に欠落しています。そこを解消できないと、相手を傷つけたり、殺したりする行為に出るのです。

  DVは連鎖すると言われます。子どもに暴力を振るう親は、自分もまた暴力を受けて育ってきた。そのため、愛情の表現が暴力以外ではできなくなっているのです。これは、自分がそういう環境で育ち、サディスティックなものをよしとする考えを自分の中に持っていることを見つめて、受け入れない限り、克服できません。

  自分の弱さを含めて、いかに自分を愛せるようになるか。これにはやはり修練が必要です。最近は、核家族や個人主義で、いじめや虐待の疑いがあっても、周りの人が介入しにくい社会になっています。周囲と接点を持ち、いろいろな考え方に触れることで、どこかでコツンと自分の限界に突き当たり、自分の弱さを見つめるチャンスが出てくる。それが立ち直るためのポイントなのですが、そういうプロセスがとりにくい世の中になっているのが残念です。

 

 

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