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文化立国--フランスとの違い

   先日、ある人から聞いたのですが、日本では絵が売れたときに、画商が売上の8割をとり、画家本人に渡るのは2割。画商が前金を払って、画家を育てて生活を支援し、マーケティング活動を行ったり、個展をアレンジしたりと、絵が売れるまで全面的にサポートをするからだそうです。

 一方、欧米、特にヨーロッパ大陸では、画商と画家は報酬を折半し、かつ、国家もそれを積極的に支援しています。その最たる国がフランスでしょう。

 たとえば、画家のレオナール・フジタは、レジオンドヌールというフランスの勲章を受賞し、国籍が日本であっても戦後は、フランスに帰化してフランスの画家として活動しました。将来性のある画家に勲章を与え、その画家がフランスで描いた絵が海外で売れれば、それだけでフランスに輸出税が20%入ります。そういう仕組みが出来上がっているから、国が半ば丸抱えする形で活動支援をしているのです。スペインの画家であるピカソも、フランスで勲章を受章し、フランス政府の保護を受けました。そして、ピカソの死後、フランスに多くの絵が寄贈され、いろいろな美術館に飾られています。つまり中長期的に見ると、国はまったく損することなく、文化資産を獲得しているのです。

 このように、フランスでは、文化財の保護するため国がパトロンとなって中長期投資をしているのですが、日本では短期でかつ単発の支援活動が目立つように感じます。だから、芸術だけでなく、学問の世界でも、人材の海外流出が起こり、研究成果や知的財産が海外のものになってしまうのでしょう。文化立国や科学技術立国を目指すなら、少しアプローチを変えることも必要だろうと思います。

 

 

 


 

Posted in: ヘッドハンターの独り言