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ペンリンインターナショナルとは

スペシャリストは強い

  キャリアの相談にのっていると、自分は今の会社でしか通用しないのではないかという不安の声をよく聞きます。面白いもので、業績好調な会社で出世してきた人ほど、他の会社では使えないということが起こります。それは、その人の能力が、その会社に特化されていて、汎用的ではないからです。

 たとえば、まったく文化の異なる銀行が合併したときに、(元の銀行では花形職種で出世頭とされた)商品開発や営業現場の人たちは長く留まることはありませんでした。一方、合併後に残るのは、秘書室、人事部、企画部、広報部などの人たちで、それなりに昇進もできるのです。こうした部門では、経営サイドの判断を理解して仕事しなくてはなりません。このため、社風に違いはあっても、経営の考え方自体はそれほど変わらないので、適応力があると考え、それに合わせた人事施策がとられたのだろうと推測されます。花形部門に配属されたと喜んでいても、いつどこで立場が入れ替わるかはわからないのが人生です。

 その点で言うと、強いのはスペシャリストです。私の知人は、希望に沿わなかったのですが、法務部門や監査部門で40年務めることになりました。それだけ長く務めた結果、退職後も、その分野の第一人者として講演に呼ばれたり、業界団体の指南役になったりと引っ張りだこです。その人がいみじくも言っていたのは、現役時代には嫌で嫌でたまらなかったけれど、結果的に、その分野でプロフェッショナルになったことで、自分の職業人としての人生は充実した、ということ。そういう余人をもって代えがたしという存在になれれば幸せだなと思います。

 

Posted in: ヘッドハンターの独り言